紅泥染ゆえの極上の着心地と光沢~『揺らぎ織』米沢筬園(おさえん)工房へ(3)
本日もご訪問いただきありがとうございます
紅葉狩で纏った『揺らぎ織』の着心地が
とにかく軽くて、やわらかくシワにならない!
真綿紬なのに
やわらかものにも負けない光沢を放って
虹色にキラキラ輝くんです
はじめての着心地にビックリ
それはなぜ?
はい
米沢 筬園(おさえん)工房へ
代表の猪俣壮市(いのまたそういち)さんにお話しをお聞きしました
1つ目のポイントは
赤土と
紅花で下染した
紅泥染の真綿の糸
あ!そっか!泥染めは本場泥大島紬の理屈と同じね
泥大島はテーチ木と鉄分の多い泥で何度も染めるからこそ、あのやわらかい極上の風合いが出るんです
むらなかの白大島にも白泥が使われていましたよね
揺らぎ染には素材をやわらかくする赤土と、紅花の輝きがドッキングしてるんだ
なのでやわらかくて紅花染の輝きがプラスされる
でも考えてみたら、
泥もテーチ木も紅花も自然からの贈り物だから
川に流しても大丈夫なので自然にも地球にも優しい究極のエコ
草木染は日本の農耕生活の自給自足の自然の摂理から生まれたんですね
2つ目のポイントはこちら
壮市さんの説明はほんとうに面白く
二年以上も研究して考えられた揺らぎ織の説明に一気に引きこまれていった
でもこれってどうやって半分ずつ染めるんですか?
じゃどうぞ~染め場へ
真綿を
ステンレスの太い棒に通して
ここで染料を煮ながら半分ずつ染めるんですよ
こうやって、染まるまで持っているんです~
汗まみれになりますよ
え?
持ってるんですか?手で?
私は興味がでてきて、ちょっとやらせてもらえますか?と持ってみたら
お、重たーーーーい
持った途端、壮市さんにヘルプ 笑
なんせ箸より重たいもの持ったことないので~ナンチャッテ
あの。。。わざわざ手で持たなくても機械に固定したら?
それをすると
この唯一無二の織のボカシの風合いが出ないんですよ
手で持って染めるからこそ同じものが二度とできないんです
ほ~ナルホド!
真綿が紅泥染で極上の輝きを放ち
愛情込めて染められた
糸は
愛しき布に織られ
ボカシが両端から三角形に入っているのがお分かりでしょうか?
他ではできない三角のボカシがなぜ出来るのか?はヒミツ
そのボカシの入り方が
1枚として同じ入り方はなく
ゆらゆらと揺らぐように優しいニュアンスを与える…なので揺らぎ織
日本海の深い海の色…
静かな波の音が聞こえてくるようですね~
ボカシもすべて織で表現されているんですよ
ほんとうに緻密な織です。
そして
ふわ~っと空に浮かすと
なんと
1,2,3,4 5 6 7 8
9、10
滞空時間。。。10秒
そう
軽やかに空気を含むこの質感こそは真綿ならではの優しく包み込んでくれる極上の着心地だったんですね
このこもそのうちデビューしますね
今日も制作時間...3時間半の大作?を最後まで読んでくださりありがとうございます。
ではまたあした♡
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